「オーディオインターフェースとMIDIキーボード、両方必要って言われるけど、正直どっちを先に買えばいいの?」
こんな疑問を持ってこの記事にたどり着いたあなたに、最初っからはっきり結論を言います。
ほとんどの初心者は、まずMIDIキーボードだけを買うのが正解です。 そして、歌録りや楽器の生録音を始めるタイミングでオーディオインターフェースを追加購入するのが、お金とスペースの無駄が一番少ない道です。
ただし、この答えは「あなたが何をしたいか」でガラッと変わります。この記事では、実際にユーザーがつまずいたリアルな声や、分離型と統合型の具体的な比較データをもとに、あなたにぴったりの「最初の1台」を選ぶための判断基準を徹底的に整理しました。
まずはここだけ押さえよう! オーディオインターフェースとMIDIキーボードの「役割の違い」
「MIDIキーボード」は、鍵盤を叩いた時の「どの鍵を・どの強さで叩いたか」という演奏情報(MIDI信号)をパソコンに送るコントローラーです。音は一切出ません。一方の「オーディオインターフェース」は、マイクやギターなどのアナログ信号をデジタル化してPCに取り込み、逆にPCからのデジタル音声をスピーカーやヘッドフォンから鳴らすための変換機です。
つまり、MIDIキーボードは「入力操作用」、オーディオインターフェースは「音の入出力用」 と覚えておけばOK。この違いを理解していないと、最初の機材選びで大きく失敗します。実際にSNSやQ&Aサイトを見ても、「MIDIキーボードを買ったのに音が出ない!」という悲鳴は本当に多くて、そのほとんどはオーディオインターフェースではなくPC内蔵音源やソフトウェアの設定に問題があるケースなんです。
あなたはどっち? 「打ち込みメイン」か「録音メイン」かで最初に買うべき機材は変わる
オーディオインターフェースとMIDIキーボード、どちらを先に買うべきかは、あなたの「作りたい音楽」と「今持っている機材」で決まります。
打ち込み(DTM)がメインならMIDIキーボードを優先しよう
ピアノロールをマウスでコツコツ打ち込むのに限界を感じていて、もっと直感的にコードやメロディを入力したいなら、MIDIキーボードが先です。すでにPCにUSBポートがあれば、多くのMIDIキーボードはドライバ不要で接続できます。実際、KORG microKEYやAlesis Qminiといったコンパクトなモデルなら、電源すらUSBバスパワーでまかなえるので、オーディオインターフェースがなくてもすぐに使い始められます。
歌録り・ギター録音がメインならオーディオインターフェースが先
自分の歌声やアコギの生音をきれいに録りたいなら、オーディオインターフェースが必須です。PCの内蔵マイク入力ではノイズが乗りやすく、レイテンシー(遅延)も大きいので、とてもまともな録音はできません。この場合はまずYAMAHA UR22CやFocusrite Scarlett Soloといった定番オーディオインターフェースを買って、MIDIキーボードは後回しでOKです。
知らないと損する「統合型」という選択肢とその落とし穴
「スペースを節約したい」「予算を抑えたい」という人に注目してほしいのが、オーディオインターフェース機能を内蔵したMIDIキーボード、いわゆる「統合型」です。例えばPreSonusのAudioBox iOneとA-49がセットになったモデルは、USBケーブル1本でMIDI入力とオーディオ入出力を同時にこなせて、初期投資も約2.7万円ほどに収まります。
ここで、分離型と統合型を、実際にショップの商品ページや価格.comの情報をもとに比較してみましょう。数値は2026年9月時点の市場価格を参考にしています。
| 比較項目 | 分離型(別々に購入) | 統合型(オーディオI/O搭載MIDIキーボード/セット品) |
|---|---|---|
| 初期費用の目安 | 約3万円〜6万円(例: AUDIENT iD4 MKII 約2.5万円 + Alesis V49 約1.5万円) | 約2.5万円〜5万円(例: PreSonus AudioBox iOne + A-49セット 約2.7万円) |
| 設置スペース | 広め(2台分のスペースが必要) | コンパクト(1台で完結) |
| 音質(AD/DA変換品質) | 高品質(独立した回路設計が可能) | 標準的〜良好(コンパクト設計のため高級機には劣る場合あり) |
| 拡張性・将来性 | 高い(片方だけ買い替え可能) | 低い(どちらか買い替えると無駄になる) |
| 接続の手間 | やや複雑(USBポートを2つ使用) | シンプル(USB1本で接続完了) |
| 代表モデル | YAMAHA UR22C, Focusrite Scarlett 4i4 / Alesis V49, KORG microKEY | PreSonus AudioBox iOne + A-49, NI KOMPLETE KONTROL A25 + AUDIO 6 |
(出典: サウンドハウス・島村楽器・価格.comの各商品ページをもとに2026年9月時点で作成)
この表を見てわかる通り、統合型は「初期コストと手間」では圧倒的に有利ですが、音質や拡張性では分離型に軍配が上がります。「とりあえず始めたい」なら統合型は超有力な選択肢。でも「これから何年も音楽制作を続けたい」なら、最初から分離型を買っておいたほうが、結果的に買い替えの無駄が少なくなります。
本当に両方必要? 「最初は1台だけ」という現実的な選択肢
ここで、実際のユーザーたちのリアルな声を見てみましょう。価格.comやSNS上の口コミを調べると、こんな意見が複数見られました。
ポジティブな声としては、 オーディオインターフェースを導入したことで「音質が格段にクリアになり、ノイズが減った」という満足感が多く、特にループバック機能が搭載された機種は、歌ってみたやゲーム実況などの配信用途との相性が良いと高評価でした。また、MIDIキーボードについては「鍵盤数が少なくてもデスク周りがすっきりした」という、コンパクトさを重視する初心者からの支持が目立ちました。
その一方で、ネガティブな声やつまずきの声も目立ちます。 最も多かったのが「MIDIキーボードを買ったけど音が出なくて慌てた」というパターン。これはソフト音源の設定や、Windows標準のMicrosoft GS Wavetable Synthを使っていることが原因で、正しいASIOドライバを導入すれば解決するケースがほとんどです(Avid公式サポートでも、ASIOドライバの使用が推奨されています)。また、オーディオインターフェースの付属CD-ROMからドライバをインストールしようとしてうまくいかず、結局メーカー公式サイトから最新版を落としたら解決したという声も複数ありました。
そして何より興味深かったのが、マウスで打ち込みに慣れたユーザーが「MIDIキーボードを買ったけど、むしろマウスの方が早く感じる」と漏らしていた点。これは初心者あるあるなので、もしあなたが「とりあえず買っとけ」と言われてMIDIキーボードを検討しているなら、本当に鍵盤入力が必要かどうか、一度立ち止まって考えてみてください。
プロが教える「後悔しないドライバ設定」と「体感できるレイテンシー」の基準
機材を買ったはいいけど「音がプツプツ切れる」「遅延が気になって弾きにくい」——これも初心者の大きなつまずきポイントです。オーディオインターフェースを使う上で最重要なのがASIOドライバ。Windowsの標準ドライバではどうしても遅延が発生してしまいます。
では、具体的にどのくらいの数値なら快適に演奏できるのか? 目安として、録音時はバッファサイズを128サンプル、ミックス時は1024サンプルに設定するのが一般的です。128サンプルだと体感できる遅延はほぼゼロに近く、1024サンプルだとややもっさり感は出ますが、その代わりにCPU負荷が減って大量のプラグインを動かせるようになります。この数値はあくまで目安で、使用するオーディオインターフェースやPCの性能によって前後しますが、「128」と「1024」という2つの数字だけは覚えておいて損はありません。
結局、何を買えばいいの? 予算別・目的別おすすめ組み合わせ
ここまでの話を踏まえて、あなたの状況に合わせた「最初の1台」をまとめます。
予算2万円以内で、まずは打ち込みを始めたい人
→ MIDIキーボード単体を買いましょう。Alesis QminiやKORG microKEYあたりが定番で、USB給電で動くのでオーディオインターフェースは後回しでOKです。
予算3万円前後で、歌録りもギター録音もしたい人
→ オーディオインターフェースを先行投資しましょう。YAMAHA UR22CやFocusrite Scarlett Soloは、初心者からプロまで幅広く使われている信頼のモデルです。MIDIキーボードは最初、PCのキーボードで代用するか、中古で安いものを探すのが現実的です。
予算5万円前後で、とにかくすぐに始めたい人
→ 統合型セットがお得です。PreSonus AudioBox iOne + A-49セットなら、配線もシンプルで初心者に優しい構成になっています。ただし、将来的に高品質な録音を求めるなら、いずれ分離型への買い替えも視野に入れておいてください。
すでにオーディオインターフェースを持っている人
→ 迷わずMIDIキーボードを追加しましょう。打ち込みの効率が劇的に変わります。特にAlesis V49のように49鍵あれば、両手でコードを押さえながらの入力が楽になります。
今日から始めるための、本当に必要なものリスト
最後に、オーディオインターフェースとMIDIキーボードを検討するときに、一緒に準備しておくべきものをリストアップしておきます。
- DAWソフト: 無料のCakewalkやStudio One PrimeでもOK。有料ならCubaseやAbleton Liveが定番。
- モニタースピーカーまたはヘッドフォン: 音作りには必須。オーディオインターフェースにヘッドフォン出力が付いていることを確認。
- USBケーブル: オーディオインターフェースもMIDIキーボードも、ほとんどがUSB接続。長さに余裕を持って。
- マイク(歌録り・アコギ録音の場合): コンデンサーマイクがおすすめ。オーディオインターフェースのファンタム電源(+48V)に対応しているか要チェック。
機材選びに正解はありません。大事なのは「今の自分に何が必要か」を冷静に見極めること。この記事で紹介した比較表や口コミの傾向を参考に、あなただけのベストな最初の1台を見つけてください。そして、何より「買って終わり」ではなく、買ったその日から音を鳴らし始めることが、上達への一番の近道です。

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