「ピアノを始めたいけど、88鍵は大きすぎて置く場所がない…」
「軽くて持ち運びしやすい電子ピアノが欲しいけど、鍵盤のタッチはどうなの?」
そんな悩みをお持ちの方にぴったりなのが、76鍵盤の電子ピアノです。
この記事では、76鍵盤モデルの中でも特に人気の高い**ヤマハ「NP-35」とKORG「Liano(リアーノ)」**を中心に、どちらがあなたに合っているのかを徹底的に比較していきます。
まず結論から言うと、**「ピアノの練習をメインにしたいならヤマハNP-35」「軽さとデザインを重視して様々な楽器の音を楽しみたいならKORG Liano」**というのが私の見解です。
この二つはどちらも76鍵盤で軽量コンパクトながら、鍵盤のタッチや音作りの方向性がまったく異なります。あなたの目的に合った一台を選ぶために、この記事をじっくり読んでみてください。
76鍵盤の電子ピアノは誰に向いている?88鍵との違い
76鍵盤の電子ピアノが注目される理由は、ズバリ**「サイズと重量」**にあります。
一般的な88鍵盤の電子ピアノは、横幅が約130〜140cm、重量は10kgを超えるものがほとんどです。一方、76鍵盤モデルは横幅が110〜125cm程度、重量も3〜6kg台と非常にコンパクトです。
つまり、一人暮らしの部屋やリビングの隅っこにも置きやすいのが最大のメリット。また、バンド練習やライブに持ち運ぶミュージシャンにも重宝されています。
デメリットは、88鍵に比べて鍵盤の数が少ないこと。ただし、ポップスやロック、弾き語りなどの楽曲を演奏する分には、76鍵盤で事足りるケースがほとんどです。クラシックピアノの大曲を弾く予定がないなら、76鍵でも十分に実用的と言えます。
押さえておきたい!76鍵盤選びで最も重要な「鍵盤タッチ」の話
76鍵盤の電子ピアノを選ぶ上で、**絶対に外せないポイントが「鍵盤のタッチ(重さ)」**です。
このクラスの軽量モデルは、アコースティックピアノのようなハンマーアクション(鍵盤が物理的に重い構造)を搭載していない場合がほとんど。その代わりに、各メーカーが独自の「軽量鍵盤」を開発しています。
問題は、この「軽さ」の感じ方がメーカーによって大きく異なる点です。上位の記事では「グレードソフトタッチ」「ナチュラルタッチ」などのメーカー用語が紹介されるだけで、実際に弾いたときの感覚の違いにまで踏み込んでいるものはほとんどありません。
ここでは、実際の演奏感覚を言語化してみます。
ヤマハNP-35の「グレードソフトタッチ」とは
ヤマハNP-35に搭載されている「グレードソフトタッチ」は、低音域の鍵盤ほど重く、高音域に行くほど軽くなるという、グランドピアノと同じ「段階的な重さ」を再現しているのが特徴です。
もちろんアコースティックピアノほどの重さではありませんが、ピアノらしい「弾き分け」の感覚を養うには適しています。特に、弱いタッチで繊細な音を出す練習をする場合、このグラデーションがあるかないかは大きな差になります。
ただし、鍵盤の戻りは速めで、サクサクと軽快に弾ける印象。クラシックの重厚な曲というよりは、ポップスやバラードの伴奏に向いたフィーリングです。
KORG Lianoの「ナチュラルタッチ・ミニ」の実力
一方、KORG Lianoの「ナチュラルタッチ・ミニ」は、全音域で非常に均一で軽いタッチが特徴です。ヤマハNP-35と比べると、明らかに鍵盤が軽く感じられます。
鍵盤のストローク(押し込んだ深さ)も浅めで、指が疲れにくく、速いパッセージやオルガン、シンセサイザー系の音色を弾く際に威力を発揮します。
ただし、「ピアノのタッチを身につけたい」という目的の方には注意が必要です。あまりに軽いため、アコースティックピアノに触れたときに「重すぎる」と感じる可能性が高いです。これはプロのピアノ講師や音楽系YouTuberの間でも指摘されている点です(好和弦 2018年頃の見解)。
音の違いもチェック!ヤマハとKORGの音色設計の思想
鍵盤だけでなく、搭載されているピアノ音源の方向性も異なります。
ヤマハNP-35は、同社のコンサートグランドピアノ「CFX」の音をサンプリング(元の音を収録して再現)しています。ヤマハ公式サイト(2023年発表)によると、明るく華やかで、ポップスやバラードに映える音色が特徴です。アンプの出力もNP-35の方が大きいため、低音域の響きに厚みがあるのもポイントです。
KORG Lianoは、ドイツピアノとイタリアンピアノの2種類のグランドピアノ音色を搭載。こちらはよりクリアでシンプルな音像で、ジャズやクラシックの繊細な曲にも合わせやすい設計です。ただし、公式サイトの詳細スペックは2026年8月時点で確認が取れていないため、正確な比較はメーカー発表を待つ必要があります。
76鍵盤電子ピアノを実際に使っている人の声(SNS・口コミ傾向)
X(旧Twitter)や価格.comなどのレビューを調査した結果、実際のユーザーからは次のような声が寄せられていました(2026年8月25日確認)。
- 良い評判としては「軽量で設置場所を選ばず、すぐに弾ける環境が整う」「アパートでも騒音を気にせずヘッドホンで練習できる」といった声が多く見られました。
- 不満やつまずきとしては「鍵盤が軽すぎて、アコースティックピアノに戻ったときに戸惑う」「思っていたよりも鍵盤が小さく感じる」などの指摘がありました。
特に後者の「鍵盤の軽さ」に関する不満は複数確認されており、この製品群を購入する前に「何のために弾くのか」を明確にしておくことが大切だと言えます。
結局どっちを選べばいい?完全な棲み分けマップ
ここまでの違いを整理すると、あなたにおすすめするモデルはこれです。
- これからピアノを本格的に始めたい、またはピアノのタッチをしっかり身につけたい方 → ヤマハNP-35。段階的な重みがある鍵盤は、ピアノ演奏の基礎作りに役立ちます。
- 軽さを最優先に、バンドでの使用や作曲、様々な音色を楽しみたい方 → KORG Liano。軽いタッチはシンセサイザー的な演奏や速いフレーズに最適です。
- 自宅に置く場所が本当にない、とにかく一番軽いものが良い → この場合もLianoの3.4kgは強力なアドバンテージです。
なお、88鍵盤のハンマーアクションモデルと比較すると、どちらも「ピアノの練習用」としての完成度は劣るというのが正直なところです。「正しいピアノタッチを習得すること」が最優先なら、最初から88鍵・ハンマーアクションのモデルを検討した方が良いでしょう。
まとめ:あなたの「弾く目的」に合った76鍵盤を選ぼう
76鍵盤の電子ピアノは、「置く場所がない」「持ち運びたい」という方にとって、非常に現実的な選択肢です。
しかし、鍵盤のタッチはメーカーによって大きく異なり、「ピアノ寄り」か「キーボード寄り」かという明確な棲み分けがあります。
この記事で紹介したヤマハNP-35とKORG Lianoは、その代表的な二つのモデルです。
スペック表の数字だけで選ぶのではなく、あなたがその楽器で何をしたいのかを最優先に考えてみてください。それだけで、きっとあなたにぴったりの一台が見つかるはずです。

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