「16分音符が出てくると、リズムがフラフラしてしまう…」
「メトロノームに合わせて弾いているのに、なぜか裏でズレる…」
そんな悩み、めっちゃわかります。16分音符って、音符自体は単純なんですが、その「どこにアクセントを置くか」「どのタイミングで音を出すか」で、音の雰囲気がガラッと変わります。そして、多くの人が意外と気づいていないのが、メトロノームのクリックを「普通の4分音符」に合わせて練習していること自体が、壁になっているという点です。
実は、プロのミュージシャンやリズムトレーニングの現場では、メトロノームのクリック位置をあえて16分音符の「4つ目(拍の終わり)」や「2つ目(拍の直後)」にずらす練習法が効果的だと知られています。今回の記事では、この「メトロノームずらし練習法」をステップごとに徹底解説。安定した16分音符を手に入れるための「なぜそれで効果が出るのか」という理論も含めて、順を追って紹介していきます。
メトロノームを使った16分音符練習の「常識」をちょっと疑ってみる
16分音符の練習というと、まず思い浮かぶのは「メトロノームを4分音符で鳴らして、その間に4つずつ音を入れる」という方法ですよね。これはもちろん基本中の基本で、決して間違いではありません。16分音符を等分に刻む感覚を養うには、まずこの練習が欠かせません。
ただ、この方法だけだと、どうしても「1つ目の音(表の音)」に意識が集中しがちです。その結果、2つ目、3つ目、4つ目の音が曖昧になったり、特に4つ目から次の小節の1つ目にかけてのつながりが不安定になったりします。これ、まさに冒頭の「リズムがフラフラする」原因のひとつなんですよね。
そこで登場するのが、クリック位置を変える練習法です。耳で聞こえるメトロノームの音を、あえて自分が演奏する16分音符の「どの位置」に合わせるかを変えることで、今まで意識できていなかった部分にフォーカスできるようになります。2023年にベースの練習サイトで紹介されていた手法(ベース・コンポジション・スペース、2023年)ですが、実はどの楽器にも応用できる、リズム感を根本から鍛える方法です。
Step 1:まずは「等分感」をメトロノームで徹底的に叩き込む
最初のステップは、やっぱりここから。メトロノームを4分音符(普通の「カチカチ」)に設定し、その1拍の中に16分音符を4つ、均等に刻む練習です。
このときのポイントは、「タカタカ」という声出しと一緒に練習すること。声に出せない環境であれば、指で机を叩くのでもOKです。とにかく、4つの音がすべて同じ間隔に聞こえるように意識しましょう。
特に気をつけたいのは、1つ目の音に力が入りすぎないこと。1つ目が強くなると、どうしても2つ目以降が急ぎがちになります。あくまで「等分」です。メトロノームの音は4分音符で鳴っていますが、頭の中で「1-イ-ー-ア」とか「タ-カ-タ-カ」と唱えて、クリックとクリックの間を正確に4分割できているか、耳を澄ませてみてください。
この段階では、速さよりも正確さが大事。BPM=50くらいの超スローテンポから始めて、確実に刻めるようになってから徐々にテンポを上げていくのがセオリーです。
Step 2:「4つ目(拍の終わり)」にクリックを置いて、「待つ」感覚を身につける
さて、ここからが本番です。Step 1である程度等分に刻めるようになったら、次はメトロノームのクリックを16分音符の4つ目(拍の最後の音) に設定してみましょう。
え?どうやって設定するの?って思いますよね。最近のスマホのメトロノームアプリ(「Soundbrenner」や「Metronome Beats」など)には、「拍の細分化(Subdivisions)」機能がついているものが多く、16分音符単位でクリックを鳴らす位置を指定できます。あるいは、少しテンポを速くして、頭の中でカウントをずらす方法もありますが、アプリの機能を使うのが断然ラクです。
この練習の狙いは、「待つ」感覚を養うことにあります。4つ目でクリックが鳴るということは、自分が演奏する1つ目、2つ目、3つ目はクリックがない状態で刻まなければいけません。そして、4つ目で「ピタッ」とクリックに合わさるように演奏する。つまり、拍の終わりを常に意識していないと、次の拍への移行がズレてしまうわけです。
この練習ができると、16分音符の4つ目から次の小節の1つ目へのつながりが劇的にスムーズになります。ファンクやソウル、あるいはジャズの速いパッセージなどで「ノリ」が生まれるのは、まさにこの「4つ目の意識」が関係していると言われています(関東温泉紀行 / 関東御朱印紀行、2025年)。クリックに「引っ張られる」のではなく、自分で時間をコントロールする感覚が身につくんです。
Step 3:「2つ目(拍の直後)」にクリックを置いて、「前に出ない」安定感を手に入れる
さらにステップアップ。今度は、メトロノームのクリックを16分音符の2つ目に設定します。つまり、拍の頭(1つ目)ではなく、その直後のタイミングで「カチッ」と鳴るようにするんです。
これは正直、最初はかなり混乱します。だって、自分が「ドン」と音を出すタイミングではクリックが鳴っていないんですから。でも、これこそがタイムキープ力を飛躍的に高める練習なんです。
この練習のポイントは、「休符」を感じることにあります。1つ目の音を出した後、2つ目でクリックが来るわけですから、その間の「何も音がない時間」をしっかりと感じ取っていないと、クリックに合わせて2つ目を演奏できません。これは、千葉県のドラム講師がブログで解説していた内容(kawashimahiroaki.net、2026年5月)とも通じるもので、特に16分音符の2つ目や4つ目が抜けたパターン(休符を含むフレーズ)を演奏する際に絶大な効果を発揮します。
この練習を続けると、自然と「前に出ない」演奏ができるようになります。つまり、他人とセッションするときに、自分の音がガンガン前に出てしまって合わない…というトラブルが減るんです。ドラムやベースなど、リズムセクションを担当する人は特に、この練習を日課にしてみると良いでしょう。
Step 4:応用編として「3つ目」にクリックを置くのもアリ
ここまでくると、もう練習の幅が広がります。16分音符の3つ目にクリックを置く練習も、非常に効果的です。3つ目は、8ビートの裏拍(アップビート)にあたる位置。つまり、ロックやポップスのリズム感を鍛えるのにぴったりなんです。
クリックを3つ目に置くことで、裏拍を常に意識しながら演奏することになります。結果として、8分音符の裏打ち(例えば「チッチッ」というハイハットの音)が安定し、バンド全体のグルーヴがまとまりやすくなります。
どのステップでも共通して言えるのは、「クリックを頼りすぎない」 ということ。クリックはあくまで「チェックポイント」であって、それに合わせて演奏するのではなく、自分の中で刻んでいる16分音符のグリッドに、クリックが合っているかどうかを確認するというスタンスが大事です。
実際のユーザーはメトロノームの「音」や「見た目」に何を求めている?
さて、ここまで練習法を中心に話してきましたが、そもそも「メトロノーム」というツール自体、どのような点に気をつけて選べばいいんでしょう?実際に製品を購入したユーザーの声を調べてみると、面白い傾向が見えてきました。
楽天市場のメトロノーム商品レビュー(2026年8月時点)をざっと見てみると、振り子式のメトロノームに対する評価が非常に高いんです。理由は、「音が大きくて聞き取りやすい」「振り子の動きで視覚的にリズムが掴める」というもの。確かに、16分音符のような細かいリズムを練習するときは、音だけでなく視覚的な情報も大きな助けになります。
一方で、電子メトロノームに対しては、「音が小さすぎて聞こえない」とか「設定が複雑で使いこなせない」といったネガティブな声もありました。また、意外なところでは「取扱説明書が日本語じゃない」という指摘も複数見られました(海外製品を輸入したケースでしょうか)。つまり、機能性だけでなく、「直感的に操作できるか」「音の大きさ」「表示の見やすさ」 といった、地味だけど重要なポイントが、実際のユーザーにはめっちゃ重視されているんですね。
あ、でもここでひとつ言っておくと、アプリのメトロノームも十分実用的です。特に今回紹介した「クリック位置を変える」ような高度な設定は、アプリのほうが断然やりやすい。練習の目的によって、実機とアプリを使い分けるのが賢い選択だと思います。
16分音符練習を「続けるコツ」は、目的をハッキリさせること
ここまで読んで、「よし、やってみよう!」と思ったあなた。でも、続けるのが難しいのが練習ってもんです。そこで、ひとつアドバイスを。
「なぜ、その練習をするのか?」 を、常に自分に問いかけてみてください。
例えば、「16分音符の4つ目を安定させたい」のは、好きなアーティストの速いフレーズをカッコよく弾きたいからかもしれません。「2つ目を安定させたい」のは、自分がドラムとベースのタイミングを合わせる役割だから、かもしれません。
この記事で紹介した練習法は、どれも「ただテクニックを向上させる」だけが目的じゃありません。自分の演奏を、もっと気持ちよく、もっと周りとハマるようにするためのものです。メトロノームはずらし練習は、そのための強力な武器になります。
実際、プロのスタジオミュージシャンでも、この「メトロノームずらし」をウォームアップに取り入れている人は多いです。最初は「こんなの無理!」って思うかもしれませんが、ゆっくりからでいいので、毎日5分でも続けてみてください。1週間後には、確実に自分のリズム感が変わっているのを実感できるはずです。
さあ、あなたも今日から、メトロノームを「ずらす」練習を始めてみませんか?最初は戸惑うかもしれませんが、その先にある「安定した16分音符」と「グルーヴのある演奏」は、きっとあなたの音楽人生をより豊かなものにしてくれるでしょう。

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