DTMを始めようと思ったとき、最初に悩むのがMIDIキーボードの鍵盤数ですよね。「両手で弾きたいから61鍵盤が欲しい」という気持ちと、「でも大きすぎたらどうしよう」という不安。実際に61鍵盤を選んだ人の声を集めてみると、「正解だった」という意見もあれば「すぐに88鍵に買い替えた」という後悔の声もあることがわかりました(2026年8月、X・Yahoo!知恵袋・価格.comでの口コミ調査より)。
結論から言うと、61鍵盤は「両手演奏ができて、かつ88鍵より設置スペースが約40cmもコンパクト」という絶妙なバランスの鍵盤数です。でも、それだけで選んでしまうと、後悔する可能性もあります。この記事では、実際のユーザーが感じたメリット・デメリットをリアルに解説しながら、あなたに合った61鍵盤MIDIキーボードの選び方を徹底的に整理します。
61鍵盤MIDIキーボードを選ぶ前に知っておきたい「3つの現実」
61鍵盤の物理的なサイズ、実際どのくらい?
まず押さえておきたいのが、61鍵盤の物理的な大きさです。一般的な61鍵盤MIDIキーボードの幅は約90〜95cm。88鍵が約130〜140cmなので、40cm以上もコンパクトになる計算です(個人ブログでの実測値をもとにした目安、2026年8月時点)。
この差は、自宅のデスクに置くときに大きく効いてきます。ただ、口コミを見ると「61鍵でもデスク上のマウススペースが狭くなった」という声が複数見られました。購入前に、ご自身のデスクに幅90cm以上のスペースが確保できるかは必ず確認しておきましょう。
61鍵盤の音域、本当に足りる?
61鍵盤はド(C)からド(C)までの5オクターブ。ポップスやロックのコード主体の曲作りではほぼ問題になりません。ただし、シンセベースの低音域やオーケストラ系の音源を多用する場合、左端の低音域が足りないと感じることがあります。
実際に口コミでも、「左端の低音域が足りないと感じることがある」という不満が複数寄せられていました。とはいえ、多くのMIDIキーボードにはオクターブシフトボタンが付いているので、どうしても低音が必要な場面ではシフトして対応できます。このあたりのトレードオフを理解した上で選ぶことが大切です。
61鍵盤MIDIキーボードで後悔しない「5つの判断軸」
あなたのメインDAWは何?それで候補が絞れる
実は、61鍵盤MIDIキーボードの選び方で最も見落とされがちなのが「DAWとの相性」です。どの製品も「主要DAWに対応」と書かれていますが、実際には製品ごとに相性の良し悪しがあります。
たとえば、Ableton Liveをメインで使うなら**Novation Launchkey 61 MK4が強力な連携機能を備えています。一方、Analog Labの膨大なプリセットを活用したいならArturia KeyLab Essential 61 mk3がおすすめです。また、Komplete音源をたくさん持っているならNative Instruments Komplete Kontrol S61 MK3**のように、エコシステムごとで選ぶのが賢い選択です。
キータッチの違い、あなたはどのタイプ?
61鍵盤MIDIキーボードの鍵盤タッチは、大きく分けて「ライトウェイト」「セミウェイテッド」「フルウェイテッド(ピアノタッチ)」の3種類があります。61鍵盤モデルでは、セミウェイテッドが主流です。
ただし、アフタータッチ(鍵盤を押し込んだ後にさらに強く押すことで音色に変化をつける機能)があるモデルとないモデルで価格帯が大きく変わります。たとえば、**Arturia KeyLab 61 MKII**はアフタータッチ対応で価格は7万円台後半になるのに対し、Arturia KeyLab Essential 61 mk3は非対応で4万円台と、約3万円の差があります。この機能にどれだけ価値を感じるかは、あなたの演奏スタイル次第です。
付属ソフトの「実質的な価値」をチェック
61鍵盤MIDIキーボードを選ぶとき、付属ソフトウェアの内容も大きなポイントになります。特に初心者の場合、DAWソフトを別途購入するとなると数万円の追加コストがかかるからです。
たとえばArturia KeyLab Essential 61 mk3にはAnalog Lab Pro(数千ものシンセプリセットが入ったソフト)とAbleton Live Liteがバンドルされています。Analog Lab Pro単体で購入すると約2万円ほどするので、本体価格4万円台を考えれば非常にお得感があります(2026年8月時点の一般的なソフトウェア価格帯から推測)。
Novation Launchkey 61 MK4にもAbleton Live Liteは付属しますが、Arturiaほどの大規模な音源ソフトは付きません。この差を「自分が今持っている音源で足りるかどうか」という観点で評価してみてください。
設置スペースを「実寸」でイメージする
これは口コミで特に多かったポイントです。「61鍵盤でもデスク上のマウススペースが狭くなった」という声は、購入後の小さなストレスとして積み重なります。幅90cm以上あることはもちろん、奥行きも約25〜30cmは必要です。
可能であれば、購入前に段ボールなどで90cm×30cmのダミーを作ってデスクに置いてみることをおすすめします。モニタースタンドやオーディオインターフェースとの配置をシミュレーションしておけば、購入後の「思っていたより大きかった」を防げます。
61鍵盤を選ぶ人の「正解」と「はずれ」の境界線
口コミ調査でわかったのは、61鍵盤に満足している人と後悔している人の間にはっきりとした境界線があることです。
満足している人の特徴:
- ポップス・ロック・EDMなど、コード主体の音楽を作っている
- 両手でコードとメロディを同時に弾くことが多い
- 設置スペースを事前に実測して確保していた
- 88鍵は重くて持ち運べないと感じていた
後悔している人の特徴:
- ピアノ経験者で、低音域まで含めたピアノ表現をしたい
- シンセベースやオーケストラ音源を多用する
- デスクのスペースを実際に測らずに購入した
- 「やっぱり88鍵にすればよかった」と感じるタイプ
あなたがどちらの特徴に近いか、一度整理してみてください。もし後者の特徴が複数当てはまるなら、あえて88鍵盤を検討するのも選択肢です。ただし、88鍵は約130〜140cmの幅と15kg前後の重量になる製品も多いので、そのトレードオフも理解した上で決断してください。
主要61鍵盤MIDIキーボードの特徴比較(2026年8月時点)
ここで、主要な61鍵盤MIDIキーボードの特徴を一覧にまとめました。価格はすべて税込の参考価格です。
| 製品名 | 鍵盤タッチ | アフタータッチ | 付属ソフトの特徴 | 参考価格帯 |
|---|---|---|---|---|
| Arturia KeyLab Essential 61 mk3 | セミウェイテッド | なし | Analog Lab Pro + Ableton Live Lite | 約4万円台 |
| Arturia KeyLab 61 MKII | セミウェイテッド | あり | Analog Lab(フル版相当) | 約7万円台 |
| Novation Launchkey 61 MK4 | ベロシティ対応 | 非公開 | Ableton Live Lite | 42,900円 |
| Native Instruments Komplete Kontrol A61 | セミウェイテッド | なし | Komplete Kontrol(ライト版) | 約5万円台 |
| Native Instruments Komplete Kontrol S61 MK3 | セミウェイテッド(Fatar製) | 非公開 | Komplete Kontrolソフトウェア | 約10万円台 |
(価格は各販売サイトの情報を基にした参考値です。最新の価格は各販売ページでご確認ください。)
この表からもわかるように、同じ61鍵盤でも価格帯は3万円台から10万円以上まで幅広いです。その差を生むのは「アフタータッチの有無」「付属ソフトのグレード」「鍵盤のクオリティ」です。予算だけで選ぶのではなく、「自分がその機能にいくら払う価値があるか」で判断するのが後悔しないコツです。
61鍵盤MIDIキーボードでよくある疑問に答えます
61鍵盤と49鍵盤、どっちがいいの?
これはよくある質問ですが、結論としては「両手でちゃんと弾きたいなら61鍵盤、片手で入力しながらコードを打ち込むだけなら49鍵盤でも十分」です。61鍵盤はド(C)からド(C)までの5オクターブで、一般的なシンセサイザーと同じ鍵盤数。両手で演奏するときに音域が足りなくてストレスを感じる場面が少なくなります。
初心者でも61鍵盤から始めていいの?
先述の口コミ調査では、「初心者でも61鍵から始めてよい」という意見と「ピアノ経験者向け」という意見に分かれました。設置スペースが90cm以上確保できて、かつ両手演奏に挑戦したいという意欲があれば、初心者でも61鍵盤を選んで問題ありません。むしろ、後で買い替えるコストを考えると、最初から61鍵盤を選ぶほうが結果的に安上がりという考え方もあります。
61鍵盤でシンセベースの低音は出せる?
C0(ドの0オクターブ)あたりの低音キースイッチを使いたい場合は、61鍵盤では足りません。ただ、オクターブシフト機能を使えば一時的に低音域を出せます。ただし、演奏中に頻繁にオクターブシフトを切り替えるのは現実的ではないので、どうしても低音域を多用する方は88鍵盤の検討をおすすめします。
61鍵盤MIDIキーボードを選ぶなら「自分の使い方」を最優先に
ここまで読んでいただいて、61鍵盤MIDIキーボードには明確な「正解の製品」がないことがおわかりいただけたかと思います。大事なのは、あなたがどんな音楽を作りたいか、どんな環境で使うかという「自分の使い方」を軸に選ぶことです。
もう一度、以下のチェックリストで自分を診断してみてください。
- デスクに90cm×30cm以上のスペースはある?
- 両手でコードとメロディを同時に弾きたい?
- メインのDAWはAbleton Live、Logic Pro、Cubaseのどれ?
- アフタータッチのような繊細な表現が必要?
- 付属ソフトにどれくらい価値を置く?
これらの問いの答えがクリアになれば、自ずと選ぶべき製品は絞られてきます。もし予算に余裕があるなら、実際に楽器店で複数の61鍵盤製品のタッチを比較してみるのもおすすめです。タッチの感覚はスペックだけでは伝わらない、最も重要な要素のひとつだからです。
61鍵盤MIDIキーボードは、DTM環境の「心臓部」になる重要な機材です。スペックや価格だけでなく、実際のユーザーの生の声や、自分の使い方との相性を丁寧にすり合わせることで、長く愛用できる一台に出会えるはずです。

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