「コルグの電子ピアノって、実際どのモデルを選べばいいんだろう?」
そう思って調べ始めたあなた。YAMAHAやRolandと比べて情報が少ない分、余計に迷いますよね。しかも、2025年から2026年にかけて新型が出ているので、古い情報を参考にすると「あれ?なんか違う」ってことになりかねません。
この記事では、2026年7月時点での最新モデルを含むKORG電子ピアノの全ラインナップを、「あなたの使い方」を軸に比較していきます。
最初に結論を言います。もしあなたが「配信や動画制作」がメインなら2026年1月発表の「Liano LIVE!」、自宅練習で「とにかくコスパと最新仕様」を求めるなら2025年7月発売の「B2+」シリーズ、インテリアとしても完璧な「本格的なタッチ」が欲しいなら「LP-380」または「G1 Air」が答えです。選び方は、結局「どんな鍵盤の重さが好きか」と「どこで使うか」の2つで決まります。
それでは、各モデルの詳細と選び方のポイントを徹底解説していきます。
KORGの電子ピアノは何が違う?他ブランドにはない3つの特徴
KORGの電子ピアノを検討する前に、そもそも他ブランドと何が違うのか、押さえておきましょう。KORGはシンセサイザーやエフェクターで有名なブランドですが、デジタルピアノにおいても独自の哲学があります。
1. 音作りのルーツはシンセサイザー
KORGは「音を創る」ことに長けたメーカーです。ピアノ音色はもちろん、エレクトリックピアノやオルガン、ストリングスなど、搭載されている音色のクオリティが非常に高いのが特徴。これは、長年のシンセサイザー開発のノウハウが活かされています。
2. ずっしりとした「重めのタッチ」
ユーザー口コミ(2022年〜2023年、小红书など)を見ると、KORGのタッチについて「YAMAHAより重い」「しっかりしていて本物のピアノに近い」という評価が複数見られます。特にエントリーモデルのB2シリーズに搭載されているNH鍵盤は、「重すぎる」と感じる人もいる一方で、「この重さがいい」と評価するユーザーも多く、好みがハッキリ分かれるポイントです。
3. 最新モデルは「配信」や「クリエイター」にシフト
2025年〜2026年の新モデル(B2+シリーズとLiano LIVE!)では、USB-Cによるオーディオ/MIDI接続や内蔵マイクなど、「ピアノを弾く」だけでなく「ピアノを使って何かを作る・発信する」人に向けた機能が強化されています。
2025年〜2026年の最新動向:B2+とLiano LIVE!が登場
まずは最新情報を押さえましょう。この2モデルはまだネット上に情報が少ないため、ここでしっかり整理しておきます。
USB-Cオーディオ対応で進化した「B2+」シリーズ(2025年7月発表)
従来のエントリーモデル「B2」がマイナーチェンジし、「B2+」として2025年7月にリニューアルされました(米国市場に投入。出典:Midifan 2025年7月1日記事)。
大きな変更点は2つ。
1つ目は、USB-C端子が「オーディオ&MIDI」に対応したこと。これにより、パソコンやスマートフォンと1本のUSB-Cケーブルで接続するだけで、音声の入出力とMIDI信号のやり取りが同時にできるようになりました。ボイスチャットやDTMとの連携が格段に楽になっています。
2つ目は、スピーカーシステムの改良。本体のキャビネット構造を見直し、よりクリアなサウンドを実現したとされています。
鍵盤システムは従来通り「NH(ナチュラルウェイト・ハンマーアクション)」を採用。88鍵すべてにウェイト(重り)が付けられた、本格的なハンマーアクションです。B2+単体モデルに加え、専用スタンドと3ペダルユニットが付属する「B2+SP」もラインアップされています。
配信・クリエイター向け新ジャンル「Liano LIVE!」(2026年1月発表)
KORGがまったく新しいコンセプトで投入したのが 「Liano LIVE!」 です(2026年1月17日発表。出典:Audioapp / Midifan)。
これは「電子ピアノ」というより「コンテンツクリエイター向けの88鍵演奏デバイス」という位置づけ。従来のピアノとは異なる、以下のような特徴があります。
- 超軽量(6kg未満)&バッテリー駆動(単三電池6本で最大6時間)
- 内蔵マイク&ミキサー機能:マイクを本体に直接挿して、音量バランスを調整しながら配信できる
- セミウェイト鍵盤:ハンマーアクションではなく、軽めで弾きやすいシンセサイザー系の鍵盤
- USB-Cオーディオ/MIDI対応:PCやスマホと直結
つまり、「ピアノの練習」というより、「YouTubeやTikTokで演奏動画をアップする」「Zoomでオンラインセッションする」「DTMで打ち込みながらたまに弾く」といったシーンに最適化されています。
現行モデル徹底比較:B2+/LP-380/G1 Air/Liano LIVE!
ここからが本題。各モデルの違いを、「鍵盤の種類」と「あなたの用途」を軸に比較していきます。
鍵盤システムの違いがすべて:NH vs RH3 vs セミウェイト
KORGの電子ピアノを選ぶうえで、最も重要なのはこの「鍵盤のフィーリング」です。
NH鍵盤(ナチュラルウェイト・ハンマーアクション)
→ B2+シリーズに搭載。88鍵すべてに段階的に重さの異なるウェイトが付いていますが、構造は比較的シンプル。ユーザーからは「重めでしっかりしている」「指への負荷が大きい」という声があり、「YAMAHAのPシリーズより明らかに重い」と感じる人も多いようです。
RH3鍵盤(リアルハンマーアクション3)
→ LP-380とG1 Airに搭載される、KORGのフラッグシップ鍵盤。NHよりもさらに細かく重量バランスが設計されており、グランドピアノの「鍵盤の戻りの速さ」や「弱打鍵時の重さ」まで再現されています。特にG1 AirはKORGの最高峰モデルとして、このRH3の性能を存分に活かした設計です。
セミウェイト鍵盤
→ Liano LIVE!に搭載。ハンマーではなくバネによる反発を使った軽量タイプ。速いパッシージやオルガン/シンセ奏法にも適していますが、クラシックピアノの練習には向きません。
用途別おすすめモデル早見表
以下の表で、各モデルが「どんな人にベストか」を一覧にしました。
| モデル名 | 鍵盤システム | 重量 | 発売時期 | こんな人におすすめ |
|---|---|---|---|---|
| Liano LIVE! | セミウェイト | 約6kg未満 | 2026年1月 | 配信者、動画クリエイター、軽量&バッテリー駆動を求める人 |
| B2+ / B2+SP | NH(ナチュラルウェイト) | 非公表(従来比同等) | 2025年7月 | 初めての電子ピアノ。予算を抑えてUSB-C接続を活用したい人 |
| LP-380 | RH3(リアルハンマー3) | 約37kg | 2014年〜(現行) | インテリア重視。コンパクトな奥行きで置き場所を選ばない人 |
| G1 Air | RH3(リアルハンマー3) | 約42kg | 2017年〜(現行) | タッチと音質に妥協したくない上級者。Bluetoothオーディオも使いたい人 |
(出典:各KORG公式製品ページ及び発表記事より筆者作成)
2026年、KORGの電子ピアノは「選択肢の意味」が変わった
ここでぜひ知っておいてほしいのは、「KORGの電子ピアノ選びは、もはやピアノとしての完成度だけでは測れない」ということです。
従来は「B2が入門、LP-380が中級、G1 Airが上級」という単純なヒエラルキーでした。しかし、Liano LIVE! の登場によって、「ピアノとしての完成度はB2より低いけど、あなたのライフスタイルにはこっちが合っている」という選び方ができるようになりました。
つまり、「鍵盤の好み」と「使用シーン」の2軸で選ぶ時代になったのです。
モデル別ディープダイブ:それぞれの「リアルな評価」と「注意点」
ここからは各モデルにもう少し深掘りして、実際のユーザーの声や、ネット記事ではあまり触れられないポイントを解説します。
エントリーモデルの新スタンダード:B2+シリーズ
B2+は、KORGの入門機として最も無難な選択肢です。NH鍵盤は好みが分かれますが、「重めのタッチで基礎力を鍛えたい」という初心者にはむしろ好都合。軽い鍵盤に慣れてしまうと、後でグランドピアノを弾いたときに苦労するので、この重さは「練習になる」と前向きに捉えることもできます。
注意点として、B2+シリーズのスピーカーはそこまで大出力ではありません。ヘッドホンでの演奏や、外部スピーカーとの併用を前提に考えたほうが良いでしょう。
価格は、B2+が$799、B2+SPが$999(米国参考価格、2025年7月時点)となっており、日本円ではおおむね10万円前後のモデルとして位置づけられます。この価格帯でUSB-Cオーディオ/MIDIに対応しているのは、同価格帯の他社製品と比較しても大きなアドバンテージです。
インテリアピアノの決定版:LP-380
LP-380の最大の魅力は、そのスリムなデザインです。奥行きがわずか35cmしかないため、日本の住宅事情にもぴったり。電子ピアノを「家具」としても見せるという、KORGらしいこだわりが詰まっています。
RH3鍵盤のフィーリングは、NHとは「別物」と言って良いレベル。特に弱いタッチで弾いたときの音の立ち上がりや、鍵盤が戻る際の追従性は、さすがKORGのフラッグシップ鍵盤という仕上がりです。
ただし、発売からかなり年数が経過している(2014年発表モデル)ため、BluetoothやUSB-Cといった現代的な接続機能は搭載されていません。「ピアノを弾くこと」に集中したい方や、DTMとの連携をあまり考えていない方には、今でも十分におすすめできる一台です。
KORGの頂点:G1 Air
G1 AirはKORGのデジタルピアノにおけるフラッグシップモデル。3種類のコンサートグランド音色(ベヒシュタイン、スタインウェイ、ヤマハの系譜と言われる各音色)を搭載し、80Wという大出力のスピーラーシステムを内蔵しています。LP-380と同じRH3鍵盤ですが、スピーカーの鳴り方や筐体の構造による共振の違いから、より生々しいピアノ体験が得られます。
また、G1 AirにはBluetoothオーディオ機能が搭載されており、スマホの音楽をピアノのスピーカーから再生できます。これは発表当時(2017年)には先進的でしたが、今やB2+もLiano LIVE!もUSB-Cで同様のことが可能なため、「Bluetooth」という点だけでの優位性は薄れています。
それでもなおG1 Airを選ぶ理由は、「とにかく一番いいタッチと音が欲しい」というこだわりだけです。価格も実勢で15万円〜18万円前後と、それなりの投資になります。
まったく新しい選択肢:Liano LIVE!
最後に、Liano LIVE! です。これは「電子ピアノ」というより、現代のクリエイターのための「ツール」です。
YouTubeでカバー動画を上げている人や、TikTokでショート動画を量産している人にとって、この軽さと内蔵マイク&ミキサー機能は革命的に便利です。わざわざオーディオインターフェイスを用意しなくても、本体にマイクを挿して、スマホにUSB-Cで繋げばすぐに配信が始められます。
もちろん、トレードオフとして「ピアノのタッチ」は妥協が必要です。セミウェイト鍵盤は軽くて弾きやすい反面、ピアノの強弱表現の繊細さはハンマーアクションには及びません。
このモデルを買うべき人は、「ピアノ上達」が最優先の人ではなく、「今すぐにでも配信や音楽制作を始めたい」という人です。
KORGの電子ピアノを買う前に知っておきたい「タッチの好み」という落とし穴
ここまでの情報を踏まえて、最後に一番大事なことをお伝えします。
KORGの電子ピアノは、実際に弾いてみないと「合う/合わない」が判断できません。
特にNH鍵盤は「重い」という評価がインターネット上で多く見られますが、これはあくまで「YAMAHAと比較して」の話です。逆に、この重さを「しっかりしている」と感じる人も一定数います。
また、RH3鍵盤であれば「無条件に良い」かというと、そうでもありません。RH3は確かに高級感のあるタッチですが、「弾き応えがありすぎて長時間弾くと疲れる」という声もゼロではないからです。
要するに、あなたの指の力や好み、これまで弾いてきたピアノの種類によって、最適なモデルは変わります。
どうしても実機を試せない環境なら、少なくとも「軽いタッチが好きか、重いタッチが好きか」という自己診断をしてから、B2+(重め)とLP-380(さらに重めで繊細)とLiano LIVE!(軽め)のどれに軸足を置くか決めることをおすすめします。
まとめ:2026年のKORG電子ピアノは「あなたの暮らし方」で選ぶ
2025年から2026年にかけて、KORGの電子ピアノは大きく進化しました。
- 「B2+」:USB-Cオーディオ対応で、コスパ最強の最新エントリーモデル
- 「Liano LIVE!」:配信や動画制作に特化した、まったく新しいカテゴリの一台
- 「LP-380」:インテリア性とRH3鍵盤の両立。クラシックな選択肢
- 「G1 Air」:KORGのすべての技術を注ぎ込んだ、デジタルピアノの頂点
どれが正解かは、あなたの「ピアノに求めるもの」次第です。
「自宅でクラシックの練習をしっかりしたい」なら、LP-380かG1 Air。
「とりあえずピアノを始めてみたいけど、パソコンともつなぎたい」ならB2+。
「練習よりも、発信や制作がメイン」ならLiano LIVE!。
情報が少なくて不安だったKORGの電子ピアノ選びも、この記事で整理できたのではないでしょうか。あとは、あなたの指と暮らしに合った一台を見つけて、素敵な音楽ライフを始めてください。

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