「電子ピアノを買うならカシオのCELVIANOシリーズが気になる」――そう思って調べ始めたものの、APシリーズにGPシリーズ、さらにAP-Sシリーズと名前が似ていて、どれを選べばいいのか迷ってしまった経験はありませんか?
結論から言うと、2025年2月に発売されたばかりの新モデル「AP-S2500GP」は、約11万円という手頃な価格帯でありながら、従来のPXシリーズ(PX-770やPX-870)から大きく進化した、まさに「入門〜中級者のための最新スタンダード」です。音の抜け道やペダルの繊細なコントロール性能が向上し、しかもスリムなデザインでインテリアにも馴染みやすくなっています。
この記事では、最新モデルの実力を、プロの評価や実際のユーザーの声も交えながら詳しく見ていきます。さらに、同じCELVIANOシリーズの上位モデル(AP-750やGP-310)との違いも整理するので、「自分にはどのモデルが合っているのか」を考える際の参考にしてください。
2025年に登場した新モデル「AP-S2500GP」の進化ポイント
2025年2月27日、カシオから新しいスタイリッシュタイプの電子ピアノ「AP-S2500GP」が発売されました(島村楽器店舗ブログ、2025年2月)。このモデルは、それまでCELVIANOシリーズのエントリー〜ミドルクラスを担ってきたPX-770やPX-870の実質的な後継機にあたります。
具体的に何が変わったのか。最大の進化は「音の抜け」と「ペダルコントロール」の向上です。従来モデルではやや物足りなさを感じることもあった、弱く弾いたときの繊細なニュアンスや、強く弾いたときの音の立ち上がりが改善されています。また、ダンパーペダルが100段階以上の連続可変に対応したことで、ハーフペダルを使った微妙なペダリング表現が可能になりました。
デザイン面でも、従来のPXシリーズよりさらに薄型・スリムになり、おしゃれな木目調の仕上げが採用されています。価格は税込約11万円(2025年発売時点の店頭想定価格)と、初心者から中級者までが手を出しやすいラインをキープしながら、上位モデルのような高級感のある仕上がりになったのが大きな魅力です。
プロのピアニストも評価する「AP-750」の実力とは
AP-S2500GPのひとつ上のクラスに位置するのが「AP-750」です。こちらは2024年1月にプロのピアニストである赤松林太郎氏と鐵百合奈氏が評価を寄せたモデルで(マイナビニュース、2024年1月)、タッチの反応やペダルの繊細さについて専門的な視点から高い評価を得ています。
AP-750の価格は約22万円(税込)と、AP-S2500GPの約2倍です。その差はどこにあるのかというと、まず鍵盤の素材です。AP-S2500GPが樹脂製の鍵盤なのに対し、AP-750は木製と樹脂のハイブリッド構造を採用しており、アコースティックピアノにより近い打鍵感を実現しています。また、ペダルは3本すべてが連続可変式で、ソフトペダルまで繊細なコントロールが可能です。
搭載音色数もAP-750は39音色と、AP-S2500GPの21音色を上回ります。特にカシオとC.ベヒシュタインが共同開発した「ベルリン・グランド」音源は、まさにグランドピアノを弾いているかのような響きを提供してくれると、プロのピアニストも絶賛するクオリティです。
木製鍵盤の「GPシリーズ」はどこが特別なのか
さらに上のクラス、価格帯でいうと約36万円(税込)からスタートするのが「GP-310」をはじめとするGrand Hybrid(グランドハイブリッド)シリーズです。
このシリーズの最大の特徴は、なんといっても木製鍵盤です。しかも、ただの木製ではなく、アコースティックピアノと同じスプルース材を使用しているのがポイント。カシオ公式サイト(CASIO MUSIC公式サイト)によると、このシリーズはC.ベヒシュタインのグランドピアノの鍵盤タッチを徹底的に研究し、再現したものだといいます。
GPシリーズには「ベルリン・グランド」に加えて「ハンブルク・グランド」「ウィーン・グランド」という3つの名だたるグランドピアノの音色が搭載されています。この3大音源を切り替えながら弾けるのは、このシリーズならではの醍醐味です。
また、カシオの購入レポートに登場するピアノ講師・吉澤実佐子氏は、GP-300シリーズについて「従来の電子ピアノと違い、指づくりができる」「トリルもしっかり入る」とコメントしています(CASIO MUSIC購入レポート)。つまり、単なる「音が出る電子ピアノ」ではなく、ピアノの練習用としても十分に使えるレベルのタッチと表現力を備えているというわけです。
実は混乱しがち? CELVIANOシリーズの正しい選び方
ここまでAP-S2500GP、AP-750、GP-310と紹介してきましたが、CELVIANOシリーズは実際には大きく3つのラインに分かれています。
- Grand Hybrid(GPシリーズ):木製鍵盤+3大グランド音源。最もアコースティックピアノに近い演奏体験を求める上級者向け。
- Classic Line(APシリーズ):木製ハイブリッド鍵盤や高品質なペダルシステムを搭載。本格的な演奏表現を求める中〜上級者向け。
- Stylish(AP-Sシリーズ):スリムでデザイン性が高く、価格も抑えめ。初心者〜中級者や、インテリア重視のユーザー向け。
このように、一見するとどれも「CELVIANO」という名前でまとめられていますが、価格帯もターゲットもまったく異なります。「とりあえずCELVIANOを買えば間違いない」ではなく、自分の予算や演奏レベル、設置スペースに合わせて選ぶことが大切です。
2025年現在の最新モデルAP-S2500GPは、この「Stylish」ラインの新たな顔として、コストパフォーマンスとデザイン性を両立させた一台です。もしあなたが「初めての電子ピアノ」「予算は10万円台」「でも本格的な演奏感はほしい」というのであれば、AP-S2500GPは非常に有力な選択肢になるでしょう。
CELVIANOユーザーのリアルな声と、よくある不満
製品スペックだけではなく、実際に使っている人の声も気になりますよね。楽天市場や各楽器店のレビューを調べてみたところ、残念ながらAP-S2500GPは発売直後のため口コミ数がまだ多くありません。ただし、同シリーズの先輩モデルにあたるPX-S1100やPX-770のレビューから、いくつかの共通した傾向が見えてきました。
まずポジティブな声としては、「デザインがスタイリッシュで部屋に馴染む」「思ったより場所を取らない」というインテリア面での満足度が高いこと。そして「この価格帯なら十分すぎるほどの音質」というコストパフォーマンス評価も多く見られました。
一方で、ネガティブな声としては、PX-S1100に標準で付属しているペダルが「安っぽい」という指摘があり、「別途、本格的なペダルを購入したほうがいい」というアドバイスが複数見受けられました。また、タッチパネル式の操作に慣れるまで時間がかかるという声もありました。
AP-S2500GPはこうした先輩モデルの不満点をどこまで解消しているのか。実際に店頭で試奏してみるのが一番ですが、少なくともペダル性能は大幅に向上していることが公式スペックからも読み取れます。ペダルの質感や操作系の使い勝手は、購入前に実機で確認することをおすすめします。
CELVIANOの選び方、最後に押さえておくべき3つのポイント
ここまでの内容を踏まえて、CELVIANOシリーズを選ぶ際に押さえておくべきポイントを3つにまとめます。
1. まずは予算を決める
最もシンプルで重要な指標です。約11万円のAP-S2500GP、約22万円のAP-750、約36万円のGP-310というように、価格帯がはっきりと異なるので、自分の予算に合ったモデルから候補を絞るとスムーズです。
2. 鍵盤の「素材」と「タッチ」を優先する
もしあなたが「ピアノの練習を本格的に始めたい」とか「指のトレーニングになるものを選びたい」というのであれば、木製鍵盤搭載のGPシリーズや、木製ハイブリッドのAP-750を検討する価値があります。一方、予算を抑えつつデイリーな練習用として使いたいなら、AP-S2500GPの樹脂鍵盤でも十分満足できるでしょう。
3. ペダルの性能を軽視しない
「ペダルなんて初心者にはまだ必要ない」と思っていませんか? 実は、ハーフペダルやソフトペダルの効き具合は、演奏表現に大きく影響します。AP-S2500GPでもダンパーペダルは100段階以上の連続可変に対応しており、これは従来のエントリーモデルからの大きな進化ポイントです。もしペダルを多用する曲を弾く予定があるなら、3本ペダルすべてが充実しているAP-750やGPシリーズを選ぶと後悔しません。
2025年2月に登場したAP-S2500GPは、まさに「エントリーモデルの常識を変える」一台です。従来のPXシリーズより確実に進化し、上位モデルのAP-750やGP-310に近い演奏体験を、より手頃な価格で実現しています。まずは実際に楽器店で試奏して、そのタッチと音を確かめてみてください。きっと、あなたにぴったりの一台が見つかるはずです。

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