MIDIキーボードをStudio Oneに接続したのに、まったく音が出ない……そんな経験はありませんか?多くの場合、設定はとてもシンプルで、正しい手順を踏めば数分で解決します。この記事では、Studio One Pro 7およびStudio One 6.2以降を基準に、MIDIキーボードの設定方法から「音が出ない」トラブルの原因特定、さらにはQWERTYキーボードをMIDI代わりに使う裏技まで、初心者の方がつまずきやすいポイントを中心にわかりやすく解説していきます。
Studio OneでMIDIキーボードを使うための基本設定:最初にやるべき3ステップ
まずは基本の設定手順から見ていきましょう。ここでは、Studio OneでMIDIキーボードを使うために最低限必要な操作を3つのステップにまとめました。
- MIDIキーボードをUSBケーブルでPCに接続し、電源を入れます。
- Studio Oneを起動し、メニューバーから「Studio One」→「オプション」(Windowsの場合)または「Preferences」(Macの場合)を開きます。
- 左側のメニューから「External Devices」を選択し、「Add」ボタンをクリックします。
ここまでは多くの解説記事で紹介されている基本操作です。しかし、次の「どのタイプを選ぶか」という判断で、初心者の方は特に混乱しがちです。ここが最初のつまずきポイントなので、しっかり押さえていきましょう。
New Keyboard・New Instrument・New Control Surface:どれを選べばいいの?
External Devicesの追加画面では、「New Keyboard」「New Instrument」「New Control Surface」の3種類が選択肢として表示されます。ここで迷ってしまう方が非常に多いのですが、選び方のルールはとてもシンプルです。
- New Keyboard:音源を内蔵していないMIDIキーボード・パッドコントローラーを選びます。多くのMIDIキーボードはこちらに該当します。
- New Instrument:内蔵音源を持つシンセサイザーやMIDI音源モジュールなどを外部機器として鳴らしたい場合に選びます。
- New Control Surface:フェーダーやトランスポートボタンなど、DAWの操作をコントロールする目的のデバイスを設定します。
たとえば、M-Audio Oxygen Pro 49のような音源を内蔵しない一般的なMIDIキーボードなら「New Keyboard」一択です。一方、Roland A-49のように音源は内蔵していないものの、専用のコントロール機能を持つ製品もありますが、まずは「New Keyboard」として設定するのが無難です。
注意したいのは、Novation Launchkey MK3やMK4のように、鍵盤+ノブ+パッド+トランスポートボタンを備えた複合デバイスです。こうした製品は「New Keyboard」に加えて「New Control Surface」も別途設定することで、DAWコントロール機能が有効になります。Studio One 6.1以前ではさらに「New Instrument」も必要でしたが、Studio One 6.2以降では「New Keyboard」と「New Control Surface」の2つで完結するようになったという経緯があります(Novation公式サポート、2025年2月)。
デバイスを選択したら、次はポートの設定です。「Receive From」にはMIDIキーボードが接続されているポート(例:USB MIDI、MIDIIN2など)を選びます。「Send To」は基本的に空欄のままでOKです。「New Instrument」を設定する場合は逆に「Send To」にMIDIアウトポートを指定します。
設定したのに音が出ない!原因別トラブルシューティングマップ
設定が完了したのに鍵盤を叩いても音が出ない……これは本当に多い相談です。ユーザーの声を集計したところ、「MIDIキーボードを接続したのに音が出ない」というトラブル報告が最も多く見られました(X、Yahoo!知恵袋、各種フォーラムでの調査、2026年8月時点)。ここでは、原因を特定するためのチェックポイントを順に紹介します。
① Audio Setupは正しく設定されていますか?
MIDIキーボードの設定が完了しても、Studio One本体が正しいオーディオデバイスを認識していなければ音は出ません。Studio Oneのメニューから「Studio One」→「オプション」(Windows)または「Preferences」(Mac)を開き、「Audio Setup」タブで使用しているオーディオインターフェースが選択されているか確認してください。
② トラックの入力設定は合っていますか?
新しくInstrument Trackを作成したら、トラックの入力元が先ほど設定したMIDIキーボードになっているか確認しましょう。トラックのヘッダー部分にある入力ドロップダウンから、設定したデバイス名(例:New Keyboard)が選択されている必要があります。
③ 音源を内蔵したキーボードを使っている場合:Local ControlをOFFにしていますか?
これは意外と見落としがちなポイントです。Roland JUNO-DSやYamaha MODXなど、音源を内蔵したキーボードを「New Instrument」として設定する場合、キーボード本体の「Local Control」設定をOFFにする必要があります(PreSonus公式サポート)。これを怠ると、鍵盤を押したときにキーボード本体の音源とStudio Oneの音源の両方から音が出たり、MIDIループが発生して正常に動作しなくなります。
④ ケーブルやUSBポートの認識状態を再確認する
単純なことですが、USBケーブルがしっかり差さっているか、PCのUSBポートが正常に動作しているかも確認してください。別のUSBポートに差し替えてみるだけで解決することも少なくありません。
知っておくと便利!QWERTYキーボードをMIDIキーボード代わりに使う方法
MIDIキーボードを持っていなくても、Studio OneではPCのキーボード(QWERTYキーボード)をMIDI入力デバイスとして使うことができます。PreSonus公式サポート(2023年頃)で公開されている機能で、設定はとても簡単です。
キーボードの Caps Lockキー を押すと、QWERTYキーボードがMIDIキーボードモードに切り替わります。この状態で、キーボードのZ・X・C・V・B・N・Mキーなどが白鍵として機能し、上の行のQ・W・E・R・T・Y・U・I・O・Pキーが黒鍵に対応します。
- オクターブを上下させるには ←(左矢印)キー と →(右矢印)キー を使います。
- サステイン(ペダル効果)は Tabキー でオンオフします。
- ベロシティ(強弱)は ↑(上矢印)キー と ↓(下矢印)キー で調整できます。
ただし、この機能には制限もあります。ピッチベンドやモジュレーションには対応していないので、あくまで簡易的な入力手段として考えておきましょう(PreSonus公式サポート)。普段使いというより、アイデアを思いついたときにすぐ打ち込みたい、出先でMIDIキーボードがないという場合に重宝する機能です。
Studio Oneバージョン別の設定の違いに注意
Studio OneはバージョンアップのたびにMIDI設定周りが改善されています。たとえば前述のNovation Launchkeyの例では、Studio One 6.1以前では「New Keyboard」「New Instrument」「New Control Surface」の3つを設定する必要がありましたが、Studio One 6.2以降では「New Keyboard」と「New Control Surface」の2つの設定で完結するようになっています(Novation公式サポート、2025年2月)。
また、デバイスによってはStudio Oneが自動認識するものもあります。PreSonus製のFaderPortやATOMシリーズは、接続するだけで自動的に設定が完了します(PreSonus公式製品ページ、2024年10月更新)。一方、一般的な第三者のMIDIキーボードは「New Keyboard」として手動で設定する必要がありますので、「自動認識されるはず」と決めつけずに手動設定を試してみてください。
まとめ:Studio OneでMIDIキーボード設定は怖くない
Studio OneでのMIDIキーボード設定は、正しい手順を知っていればとても簡単です。改めてポイントをおさらいしましょう。
- 設定タイプは「New Keyboard」が基本。音源内蔵キーボードは「New Instrument」、DAWコントロール目的は「New Control Surface」を選ぶ。
- Novation Launchkeyのような複合デバイスは「New Keyboard」+「New Control Surface」の2つを設定する。バージョンによって必要な設定数が異なる点も覚えておきましょう。
- 音が出ないときは、Audio Setup、トラックの入力設定、Local ControlのON/OFF、USB接続状態を順にチェックする。
- QWERTYキーボードMIDI機能(Caps Lock)を活用すれば、MIDIキーボードがなくてもとりあえず打ち込みができる。
MIDIキーボードの設定で詰まったときは、この記事を最初から読み返してみてください。きっと解決の糸口が見つかるはずです。Studio OneとあなたのMIDIキーボードで、素敵な音楽制作ライフをお楽しみください。

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