ギターエフェクターを使ってシンセサイザーのような音を出したい——そう思ったとき、多くの人が「専用のシンセペダルを買わなきゃ」と考えがちです。でも実際のところ、今お持ちのエフェクターを組み合わせるだけでも、十分にシンセサイザーっぽいサウンドは作れます。しかも、専用機では出せないあなただけのオリジナルサウンドに出会える可能性だってあるんです。
この記事では、シンセサイザー専門のエフェクターに頼らない「エフェクター同士の組み合わせ」に焦点を当てて、具体的な設定例や演奏のコツを紹介します。さらに、SNSやQ&Aサイトで多くのギタリストが実際に直面している「思ったような音が出せない」「ギターアンプだとこもる」といったリアルな悩みにも、実践的な解決策を用意しました。単なる製品カタログではない、すぐに試せる中身の濃い情報をお届けします。
そもそも「ギターエフェクターでシンセサイザー」ってどういうこと?
シンセサイザーサウンドの核になるのは、「倍音を自在に操ること」と「時間経過で音色が変化すること」です。ギターエフェクターでこれを再現するには、いくつかの基本テクニックを押さえておく必要があります。
まず、シンセサイザーらしさを生み出す代表的なエフェクトは以下の4つです。
- ピッチシフター/オクターブ系:音の高さを変えて、シンセのリードやベース的な役割を作る
- フィルター(特にローパスフィルター):音の明るさをコントロールし、シンセ特有の「クニャクニャ」した動きを生む
- モジュレーション系(コーラス/フランジャー/フェイザー):音にうねりや奥行きを与え、電子音的質感を加える
- ディレイ/リバーブ:空間的な広がりを作り、アンビエントなシンセサウンドに仕上げる
これらを適切に組み合わせることで、単なるギターサウンドが一気にシンセサイザーの領域に踏み出せるわけです。たとえば、オクターブダウン+ローパスフィルター+少しのコーラスだけで、太くてうねるベースシンセのような音が作れます。まずはこの「組み合わせ」の感覚を掴んでみてください。
上位記事にないアプローチ:エフェクターを“組み合わせる”発想
ネット上の多くの記事では「このシンセペダルがおすすめ」といった製品紹介で終わっています。でも、それって本当にあなたの求める答えでしょうか?
X(旧Twitter)やYahoo!知恵袋、価格.comのクチコミを調べてみると、実際にシンセ系エフェクターを使っているユーザーからは「単体では物足りない」「もっと深い音作りをしたい」という声が多数寄せられています(2026年8月時点)。つまり、多くのギタリストが「製品を買っただけでは満足できず、その先の使い方を知りたい」と思っているんです。
そこでこの記事では、既存のエフェクターを組み合わせることで、シンセサイザーサウンドを創り出す具体的な方法を提案します。すでに持っているエフェクターを活用できるので、新たな出費がなくても試せるのが大きなメリットです。
実際に試せる!3つのシンセサウンド作成レシピ
ここでは、具体的なエフェクターの設定例を紹介します。どの製品でも構いません。お持ちのエフェクターで似た機能があれば、設定値を参考にしてみてください。
レシピ1:アナログシンセ風リードサウンド
- オクターブアップ(ミックスを5割程度)
- ローパスフィルター(カットオフをやや低めに、レゾナンスを少し上げる)
- コーラス(深めの設定でゆったりと)
- ポイント:ピッキングを強くすると音が明るくなり、弱くすると曇るようにフィルターが反応するよう調整すると、表情豊かなシンセリードになります。
レシピ2:アンビエント/テクノ系パッド
- ピッチシフターでわずかにデチューン(上下に数セントずらす)
- リバーブ(ホール系でテイルを長めに)
- ディレイ(テンポに同期させて、フィードバックを多めに)
- ポイント:トレモロアームをゆっくり揺らすと、シンセのLFOで波形を動かしているような効果が得られます。特にBoss SY-200のようなシンセペダルをお持ちの方は、ここにフィルターを追加するとさらに奥行きが出ます。
レシピ3:ベースシンセ(太くて重低音)
- オクターブダウン(ドライ音とミックス)
- ローパスフィルター(カットオフをかなり低く設定)
- コンプレッサー(アタックを強めに、サステインを長く)
- ポイント:ローE弦を中心に、ピッキングの位置をネック寄りにすると、より太い倍音が得られます。Source Audio C4のような高機能モデルでは、さらに細かい波形設定が可能です。
「思った音が出ない」を解決する3つの壁と対策
SNSやフォーラムを見ていると、「シンセペダルを買ったけど思ったような音が出せない」という不満をよく見かけます。具体的には以下の3つの壁があるようです。
壁1:ギターアンプを使うと音がこもる/高域がキツい
これは非常に多くのギタリストが直面する問題です。なぜなら、シンセサイザーサウンドはギターアンプが想定している周波数帯域(ギターのミッドレンジ中心)とは異なるからです。
対策:アンプのEQでミッドを少しカットし、トレブルを調整してみてください。それでも改善しない場合は、安価なフルレンジスピーカーやアクティブモニターに接続することをおすすめします。自宅用なら、オーディオインターフェース経由でPCのスピーカーから鳴らすのも手です。Line6 HX Stompのようなマルチエフェクターなら、キャビネットシミュレーターをオフにするだけで劇的に変わることがあります。
壁2:トラッキング(音の反応)が悪くて弾きにくい
特に低音弦や速いフレーズで顕著に現れる問題です。
対策:まずはピッキングの強さを一定に保つ練習を。シンセ系エフェクターはダイナミクスに敏感に反応するよう設計されているものが多いので、ピッキングのニュアンスをコントロールするだけでトラッキングが安定します。また、Boss SY-1000のように専用ピックアップを使うモデルでは、この問題はほぼ解決されますが、そこまでの投資をしたくない場合は、コンプレッサーを前段に置いて入力レベルを整えるのも有効です。
壁3:MIDI連携が複雑すぎる
「MIDIクロックに同期させたいけど設定がわからない」という声も少なくありません。
対策:まずはUSB-MIDIケーブルでPCと接続し、DAW(LogicやAbleton Liveなど)のMIDIクロックを送信する設定を確認しましょう。多くのシンセペダルは「MIDI THRU」機能を持っているので、シーケンサーでアルペジオを鳴らしながら、ペダルのパラメータをオートメーションで動かすと、プロ顔負けのサウンドメイクが可能です。最初から完璧を目指さず、まずはテンポに合わせてディレイタイムが変わる感覚を楽しんでみてください。
エフェクター vs プラグイン vs 高級機:あなたに合った選び方
シンセサウンドを追求する方法は、大きく分けて3つあります。ここでは、演奏スタイルと予算に応じた選択肢を比較してみました。
| カテゴリ | 代表例 | トラッキング | 推奨環境 | 向いている人 |
|---|---|---|---|---|
| 専用シンセペダル(高級) | Boss SY-1000 | 非常に速い(専用PU必須) | アンプ/PA/ライン | プロ志向、再現度重視 |
| 専用シンセペダル(標準) | Boss SY-200、Meris Enzo | 速い(通常PUで実用的) | PA/ライン推奨 | コスパ重視の多くのギタリスト |
| マルチエフェクター | Line6 HX Stomp、ZOOM MS-70CDR | 普通(負荷で遅延あり) | ライン/ヘッドホン | 初心者、まずは試してみたい人 |
| フィルター系(疑似的) | EHX POG、Boss OC-5 | 極めて速い | ギターアンプでも可 | 予算を抑えたい人 |
| ソフトウェア/プラグイン | Guitar Rig、Ableton標準FX | PC依存 | オーディオI/F+PC必須 | 自宅録音メインの人 |
この表を見てわかる通り、必ずしも高価な専用機を買う必要はないというのが実情です。実際、ZOOM MS-70CDRのような比較的安価なマルチエフェクターでも、フィルターとモジュレーションを工夫することで、十分にシンセ的なサウンドメイクが楽しめます。
あなたのギターサウンドを次のステージへ
ギターエフェクターでシンセサイザーサウンドを作ることは、新しい音を発見するだけでなく、あなたの演奏の可能性を広げる大きな一歩です。
今回ご紹介した組み合わせ術は、専用機材がなくてもすぐに試せるものばかりです。まずは手持ちのエフェクターでオクターブとフィルターを組み合わせてみてください。それだけで、今までにないサウンドがあなたのギターから生まれるはずです。
もし「もっと突き詰めたい」と思ったら、そのタイミングで専用のシンセペダル(Boss SY-200やMeris Enzoなど)を検討するのが良いでしょう。大事なのは、「何を買うか」ではなく「どんな音を創りたいか」です。あなただけのオリジナルシンセサウンド、ぜひ見つけてみてください。

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