「夜間に電子ピアノを弾くためにヘッドホンを買わなきゃ」——そう思って調べ始めたあなた、ちょっと待ってください。実はモデルによって、純正のヘッドホンが最初から付属しているものがあるんです。具体的には、ヤマハのARIUSシリーズ「YDP-165」やClavinovaシリーズの「CLP-835」「CLP-845」「CLP-875」には、購入時点でヘッドホンがセットになっています(2026年2月時点の店頭情報より)。つまり、別途ヘッドホンを買うお金が節約できるだけでなく、「純正品だから相性もバッチリ」というメリットもあるわけです。この記事では、どのモデルに何が付属するのかを一覧で比較しながら、あなたの予算や目的にぴったりな選び方をわかりやすく解説していきます。
ヤマハ電子ピアノのヘッドホン事情をざっくりおさらい
そもそも、電子ピアノにヘッドホンが必要な理由は「夜間練習」や「周りを気にせず集中したい」といったシーンで大活躍するからですよね。特にヤマハの電子ピアノは、ヘッドホンを使うことでグランドピアノの響きをリアルに再現する技術が詰まっています。
ただ、ここでひとつ落とし穴。どのモデルにもヘッドホンが付属しているわけじゃないんです。エントリーモデルの「P-225」にはヘッドホンは付いていませんし、スリムタイプの「YDP-S35」も基本的には別売り扱いです。一方で、ちょっと上のクラスになると話が変わってきます。さっきも触れたYDP-165やCLPシリーズの一部モデルには、純正ヘッドホンが同梱されているんですね。
この「付属あり・なし」の差をしっかり把握しておくだけで、購入時の予算計画がグッとラクになります。ヘッドホン代が浮けば、その分を少し良いモデルに回すこともできるでしょう。
付属ヘッドホンの有無をモデル別に比較してみた
では、具体的にどのモデルにヘッドホンが付いてくるのか、表にまとめてみました。価格帯と一緒にチェックしてみてください。
| シリーズ | 代表モデル | 参考価格(税込) | ヘッドホン端子 | 純正ヘッドホン付属 | バイノーラル・サンプリング | VRM(共鳴再現) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| Pシリーズ | P-225 | ¥58,200 | 標準ステレオ×1 | なし | 非搭載 | 非搭載 |
| ARIUS(エントリー) | YDP-S35 | 非公開 | 標準ステレオ×2 | なし(セット販売あり) | 非搭載 | VRM Lite搭載 |
| ARIUS(ミドル) | YDP-165 | ¥132,000 | 標準ステレオ×2 | あり(V577100) | 非搭載 | VRM Lite搭載 |
| ARIUS(スリム) | YDP-S55 | 非公開 | 標準ステレオ×2 | なし(セット販売あり) | 非搭載 | VRM Lite搭載 |
| Clavinova(エントリー) | CLP-835 | ¥198,000 | 標準ステレオ×2 | あり | 非搭載 | VRM搭載 |
| Clavinova(ミドル) | CLP-845 | ¥264,000 | 標準ステレオ×2 | あり | 非搭載 | VRM搭載 |
| Clavinova(ハイエンド) | CLP-875 | ¥346,500 | 標準ステレオ×2 | あり | 搭載 | VRM搭載 |
| Clavinova(フラッグシップ) | CLP-785 | 非公開 | 標準ステレオ×2 | あり(推定) | 搭載 | VRM搭載 |
| AvantGrand | NU1X | ¥394,100(生産完了品) | 非公開 | 付属情報なし | 非公開 | 非公開 |
| ハイブリッド | DGP-5 | 非公開 | ×2(標準) | なし(推定) | 非搭載 | 非搭載 |
(出典:島村楽器広島祇園店の店頭展示情報 2026年2月公開、サウンドハウス商品ページ 2024年5月更新をもとに作成)
この表を見てわかるのは、「YDP-165」と「CLP-835/845/875」あたりが、コスパと付属品のバランスが良いモデルだということ。特にYDP-165は13万円台でヘッドホン付属、さらに高低自在椅子までセットになっているので、これから電子ピアノを始める方にはかなりおすすめです。
ヘッドホン付属モデルの「本当のメリット」とは?
ここでひとつ、リアルなユーザーの声を紹介しましょう。あるユーザーはヤマハの純正ヘッドホン「HPH-200」について、「宅録にも普段の音楽視聴にも使える」「オンイヤー型で2時間使っても耳が痛くならない」と高評価していました(サウンドハウスレビュー、2024年5月)。また別のユーザーは「クラシック音楽の周波数バランスが良く、ピアノとボーカルが綺麗に聞こえる」とコメントしています(同、2017年11月)。
一方で、「高域がキツく感じる」「ボーカルのサ行・タ行が耳に刺さる」という意見もありましたが、そのユーザーも「ピアノの音色自体は綺麗に聞こえる」と評価しているんです(同、2019年7月)。つまり、純正ヘッドホンは「音楽鑑賞用」としては好みが分かれても、「ピアノ練習用」としては十分なクオリティを持っているということですね。
この視点は、多くのまとめサイトではあまり語られていません。「ヘッドホンは別途購入するもの」という前提で記事が書かれていることが多いので、付属品としてもらえるヘッドホンの価値を正しく評価している情報は少ないんです。この記事でそのギャップを埋めていきます。
ヘッドホン端子の違いもチェックしておこう
もうひとつ、意外と見落とされがちなのが「ヘッドホン端子の数」です。安いモデルだと端子が1つしかないものもありますが、YDP-165やCLPシリーズには標準ステレオ端子が2つ装備されています。これって地味に便利で、先生と一緒に同じピアノを弾きながら両方でヘッドホンを使う、なんてことも可能になります。
また、DGP-5のようなハイブリッドモデルにはMIDI IN/OUTやUSB TO HOST端子も搭載されていて(ヤマハ公式仕様ページより)、DTMとの連携を考える方にはこちらの選択肢もアリでしょう。
ヘッドホン選びで後悔しないための3つのポイント
もしあなたが「付属品じゃなくて、自分好みのヘッドホンを別途買いたい」という場合には、以下の3つを意識してみてください。
1. インピーダンスの数値を確認する
ヤマハの純正ヘッドホンHPH-100はインピーダンス46Ω、HPH-200は48Ω(サウンドハウス商品ページより)。電子ピアノはヘッドホンアンプの出力がそこまで強くないモデルもあるので、インピーダンスが高すぎると音量が小さく感じることがあります。目安としては50Ω前後までが無難でしょう。
2. 密閉型か開放型か
周囲に音を漏らしたくないなら密閉型、長時間の練習で耳への負担を減らしたいなら開放型、という使い分けが基本です。HPH-100は密閉型、HPH-200は開放型なので、この違いも覚えておくと良いですね。
3. 実際に試奏できるお店で確認する
これは地味に大事です。ヘッドホンは装着感や音の好みが人によって大きく変わります。楽器店で実際に自分の電子ピアノ(または同じモデル)に繋げて試してみるのが一番確実です。
結局、どのモデルを選べばいいの?
ここまでの話を踏まえて、あなたの状況に合わせた選び方をまとめてみましょう。
- コスパ最優先で始めたいなら:P-225をベースに、別途お手頃なヘッドホンを購入するのが現実的です。本体代+ヘッドホン代で7万円以内に収まります。
- 「最初から全部揃えたい」という方:YDP-165が鉄板です。ヘッドホン付属、椅子付属で13万円台。しかもVRM Lite(ピアノの共鳴を再現する技術)搭載なので、ヘッドホンを使っても生演奏に近い感覚が得られます。
- より本格的な響きを求める方:CLP-845以上をおすすめします。特にCLP-875には「バイノーラル・サンプリング」という、ヘッドホンで聴いたときに演奏者位置からの三次元音像を再現する技術が搭載されています(ヤマハ公式CLP-785製品ページより)。これを体感すると、もう戻れなくなるかもしれません。
- アコースティックピアノとの両立を考えている方:SILENT Piano SC3/SH3シリーズという選択肢もあります。こちらはアコースティックピアノにヘッドホン機能を搭載したモデルで、ヤマハ公式によるとバイノーラルCFX音色やインペリアルグランド音色が楽しめるそうです(2023年1月仕様公開)。
まとめ:ヘッドホン付属モデルで賢くスタートしよう
いかがでしょう。「ヘッドホン付属の有無」という視点でヤマハ電子ピアノを見てみると、今までとは違ったモデルの見え方がしてきませんか? 特にYDP-165やCLP-835/845/875は、純正ヘッドホンが付くことで「買ってすぐに練習を始められる」という大きなアドバンテージがあります。
もちろん、最終的にはあなたの予算や演奏スタイル、部屋の広さなど総合的に決めることが大事です。でも、せっかくなら「ヘッドホンを別途買わなきゃ」という固定観念を捨てて、付属品まで含めたトータルコストで考えてみてください。きっと、あなたにぴったりの一台が見つかるはずです。
さあ、あとは実際に楽器店に足を運んで、自分の耳で確かめてみるだけです。良いピアノライフを!

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